競馬の単勝はレースで1着になる競走馬を予想し当てる馬券になります。シンプルな馬券で、レース中も応援しやすく初心者の方にもおすすめの馬券ですが、実は玄人にも好まれている馬券になります。
単純だからこそ奥が深く、勝ちそうな馬を選べば当たるように感じますが、実際それがとても難しいのが競馬です。
そこで、この記事では単勝を買う時のコツや、予想する時のポイントについて解説していきたいと思います。単勝は競馬の基本が詰まっている馬券とも言えるので、なかなか的中せずに悩んでいる方は、単勝をマスターすることから初めてみてはいかがでしょうか?
単勝は馬券の中でも勝ちやすい!?
単勝は競馬の中でも多くの人が購入する馬券になります。初心者の方でも予想がしやすく、1着になる競走馬を当てるという単純な馬券となっていますが、競馬のベテランの方でも最終的に単勝を購入するようになると言われています。
そこには、馬券の控除率が関係しています。当たり前ですが、レースに出走した競走馬や騎手には賞金が出ます。さらに、テレビCMや競馬全体の運営費もすべてファンが購入した馬券でまかなわれています。
そのため、レースで合計100万円分の馬券が購入されたとしても、的中者に分配されるのは100万円ではありません。そこからJRAの取り分が引かれて額が払戻金となり、分配されるのです。その時のJRAの取り分のことを控除率と言います。
実は競馬では馬券ごとにその控除率が異なります。全ての馬券の控除率は以下の様になります。
- 単勝、複勝:20%
- 枠連、馬連、ワイド:22.5%
- 馬単、三連複:25%
- 三連単:27.5%
- WIN5:30%
となっています。複勝も同じですが、単勝が最も控除率が低く、分配される配当金が大きくなるのです。この差は1レースや2レースではなかなか現れませんが、何レースも予想をしていくと明らかになっていきます。
もちろん、その人の予想の上手さなどの影響は大きいですが、単勝が勝ちやすいというのにはちゃんとした理由があるのです。三連複や三連単などの人気は高いですが、その分控除率は高くなっています。
単勝には競馬予想の基本が詰まっている!?
もともと競馬は単勝が基本的な馬券でした。馬連やワイド、さらに馬単や三連複、三連単は後から追加された馬券になります。最も新しい馬券はWIN5になり、導入されたのは2011年からになっています。
それぞれが追加される前は、競馬=単勝というくらい当たり前のものでした。難易度は高い分、払い戻しが大きくなる三連単などに人気が集中していますが、単勝には競馬の全てが詰まっていると言っても過言ではないのです。
複勝やワイドでは1着を当てなくても的中になる馬券もあり、「3着までには入りそうだな…」と予想の幅はかなり広くなっていますが、それも単勝の予想ができるようになった延長線上にすぎないのです。
まずは1着を予想する単勝で的中を重ねることで、他の馬券も的中できるようになります。いきなり、三連複や三連単に挑戦し、なかなか的中せずに悩んでいる方は、まずは単勝から始めてみるとスムーズに予想が展開できるようになるかもしれません。
単勝を買う時のコツやポイントを紹介
馬券の予想は人それぞれありますが、その中でもコツやポイントが存在します。競馬を始めたばかりの初心者の方や、今から競馬を初めてみようと思っている方にはきっと参考になると思うので、最後までチェックしてみてください。
ダントツ人気馬の購入は避ける
単勝を購入する時には、ダントツの1番人気を狙うと大きなリスクが伴います。オッズが低すぎる時には的中率を上げることはできても、回収率を上げることは難しくなります。
1つのレースだけで見れば1回当てれば回収率は100%を超えますが、10レース分の馬券を購入した時となると全て的中させることは簡単ではないですよね?10レースで1万円ずつ購入した時に、1.1倍や1.2倍の単勝を買っていると2回外れた時点で回収率は100%を下回り、マイナス収支になってしまいます。
オッズが1.0から1.4倍になっている1番人気の競走馬でも勝率は62%程度になっており、1.5から1.9倍台になると47%まで下がります。それくらい、どれだけ支持されていたとしても、勝つことが難しいのが競馬です。
ある程度、オッズが高くダントツの人気馬ではないのに、勝つ要素が多い競走馬を探して購入する必要があるのです。
例えば3.3倍以上の競走馬に絞って購入を続けるなら、3回に1回以上的中させることができれば回収率は100%を超えることは可能になります。4倍以上なら4回に1回、5倍以上なら5回に1回とハードルはどんどん下がっていきます。
5倍以上の単勝が勝つことも珍しいことではありません。好走しそうな穴馬をしっかりと見極めて単勝を購入していくようにしましょう。
購入するレースを選定する
ダントツの1番人気の競走馬存在している時には馬券の購入は避けるべきということは、どのレースの馬券を購入するのかをしっかりと選ぶ必要があります。
競馬はレースの選択をすることも、とても重要なことだと言われています。では、オッズが割れているような荒れそうなレースだけを選べばいいのかというと、そうではありません。
能力が拮抗しているようなレースでは、オッズは高くなりやすく、下位人気の競走馬の激走も目立ちますが、その競走馬を見抜くことは簡単ではありません。10番人気になっているのならそれだけの理由があり、過去の成績を見ても勝ちそうな気配がないのです。
では、どのようなレースが良いのかというと、中間から下位人気にも関わらず、勝つ要素が多い競走馬が出走していることが条件になります。
レースの予想をし1番人気が飛びそうな時も、注目レースとなります。1番人気の競走馬を見ると確かに勝ちそうな要素が多いですが、距離や騎手、ローテーション、調教などどこかに不安要素があったりします。穴馬の見極め同様、人気馬が飛びそうなレースも単勝の回収率を上げるチャンスになります。
上位人気馬を買う時にはコロガシを意識する
必ずしも上位人気馬を買ってはいけないと断言することはできません。中には、どれだけオッズが低くてもさすがにこの馬が勝つでしょと思うレースもありますよね?
その時には、単勝で勝負することも十分価値があります。無理やり穴馬を探してとしても勝たなくても何の意味もありません。ここが最も重要であり、一番難しいことだと思います。
競馬の予想をしていると、どうしても高いオッズの競走馬に注目してしまい「この馬が来たらデカいぞ!」と考えてしまいがちですが、その欲のせいで馬券が外れてしまうことが多いのです。
人気が高くても勝つことが重要なのです。そんな時には単勝コロガシを意識すると良いかもしれません。冒頭で、何レースにも渡って予想をすると回収率が低くなると説明しましたが、根拠があった場合には低倍率でも払戻金を次のレースに賭けていくことで、しっかりとした収支をたたき出すことは可能です。自信がない時には途中で複勝にしても面白いかもしれませんね。
穴馬の見極めるファクターに注目
単勝で高い回収率を出すためには穴馬の見極めが重要になりますが、予想する時に注目する時のファクターが大切になります。例えば、馬柱で過去の5レースの結果だけを見ても、きっと人気馬が勝つ予想になると思います。しかし、前走で2番人気にだったにも関わらず大敗しているような馬は、そのレースだけ調教や位置取りに失敗している可能性もあり、今回のレースでは好走することも十分あり得ます。
また、今調教と位置取りについて説明しましたが、人気馬でも調子が悪かったり、道中で良い場所を確保することができずに、直線で全く伸びてこないこともあります。
逆に言えば、下位人気でも調教が上手くっていたり、騎乗するジョッキーの乗り替わりにより、今まで以上に力を出せる可能性もあるのです。
そのため、馬の調子を見るパドック、騎手、調教タイム、競馬場との相性などにも注目して予想をする必要があるのです。
特にパドックは競馬予想では重要なファクターとなるため、馬券の購入はぎりぎりまで待ち、注目馬のその日の調子を見てから買うようにしましょう。
買う時は数点勝負
単勝を購入する時に気をつけなければいけないことは、購入する時の点数です。予想をしているとどの馬も勝ちそうな気がしてきてしまいますが、3点以上購入するとプラス収支にすることは難しくなります。
そのため、単勝で勝負する時は2点、いや1点勝負をする気持ちで予想をすることが望ましいと言えます。もし、2頭いた時は馬連や馬単のボックスなどに切り替える必要があるでしょう。
2点に1000円ずつ賭けるくらいなら、1点に2000円賭けてしっかりと高い払い戻しを狙うようにしましょう。迷ってしまう時も多いとは思いますが、その1点を見極めていくことが、今後の競馬の経験にもなっていくのです。三連単にしようとした時も1着を2通りにしてしまうと、一気に点数が増え、なかなか回収率を上げることはできません。
馬券の難易度を上げていく上でも、1着を1点で当てることに拘りを持つことをおすすめします。
まとめ
今回は単勝を買う時のコツや的中させるためのポイントなどについて紹介させていただきました。競馬はレースごとに馬券を変えて、オッズやレースの展開などから、プラス収支を狙う必要がありますが、まずは1着を当てるという単勝から始めてみて欲しいと思います。
それでもまだ不安だという方は、3着以内に入る競走馬を当てる複勝で購入するのも良いかもしれませんね。その時は3着以内には入るだろう…という予想ではなく、1着になる競走馬を予想したけど、少し不安だから複勝にしておこうという考え方が良いですね。
競馬の基本となる単勝の的中率を上げ、さらに競馬の面白さを知っていって欲しいと思います。