競馬には地方競馬、中央競馬、芝、ダート、障害など様々な種類のレースがありますが、中でも異彩を放っているのがばんえい競馬です。
世界の中でも唯一日本の帯広競馬場で開催されており、1000kg近い体重の「ばん馬」と呼ばれる馬が重量物を引っぱりながらレースを行います。
競馬なのでもちろんお金を賭けることができますが、それだけではなく、サラブレッドの2倍近い体重のばん馬の大迫力に魅了される人も多くいます。
この記事ではそんなばんえい競馬の予想のコツについて紹介していきたいと思います。通常のレースとはルールも違いますが、予想方法も異なるのでぜひ参考にしてみてください。
ばんえい競馬って何!?
競馬に長年携わっているようなベテランの人でもばんえい競馬については詳しくないという人も多いのではないでしょうか?颯爽と駆け抜ける通常のレースとは異なり、200mと言う距離を長い時では4分を超える時間で走破する為、スピード感は感じられないかもしれません。
しかし、サラブレッドの約2倍の体重のばん馬の迫力は凄まじく、近くで見れば思わず後ずさりしてしまうほど。そんなばん馬が一斉にスタートする姿は、競馬ファンではなくても大興奮すること間違いなしだと思います。
世界の中でも日本の帯広競馬場でしか開催されていないため、なかなか生で見る機会はないかもしれませんが、YouTubeなどではレースの動画もたくさんありますし、生でレース中継しているを行っているサイトもあるので気になる方は是非見てみてください!
今ではインターネットで馬券を簡単に購入することもでき、もちろんばんえい競馬の馬券も買うことが出来ます。レースの情報なども無料のサイトで見ることが出来るので、チェックしてみて欲しいと思います。
ばんえい競馬のルール
ばんえい競馬は通常の競馬とは大きくルールが異なります。予想を始める前に、まずはばんえい競馬のルールについて詳しく知ることから始めましょう!
・重量物を引く
ばんえい競馬では決められた重さの重量物を引きながら走ります。その重さはクラスや年齢などによって変動しますが、460kg~1000kgと定められています。最大で1000kgなので途中で止まってしまうこともあり、騎手はばん馬の体力を見ながらレースを進めていきます。
・コースの違い
通常の競馬では、距離はスタート地点を移動させることが出来るため変幻自在ですが、ばんえい競馬では200mに固定されています。また、走るコースも決まっており、直線をまっすぐ走るようになっています。人間の100m走と同じですね。芝ではなくダートのみですが、馬場状態の表示は水分量は%で表されます。
・騎手の違い
通常の競馬では騎手は馬の上に跨りレースに出走しますが、ばんえい競馬は騎手はばん馬の後ろに位置します。3メートル離れた場所にあるソリの上から手綱を使って馬に指示を出しますが、通常よりも意思の疎通が難しいため、日ごろの馬とのコミュニケーションが大切になります。
また、通常の騎手には体重制限があり、軽くすることが求められますが、ばんえい競馬では力が必要になる為、逆にある程度の重さが必要になります。そのため、騎手の重量は77kgまでと決められています。
・ゴールの違い
通常では競走馬の鼻がゴールラインを超えた位置でゴールと判定されますが、ばんえい競馬では騎手が乗るソリが完全にゴールラインを超えないと、ゴールとはなりません。中には、後少しでゴールと言う位置でばん馬が止まってしまうこともあり、最後まで気が抜けないレースになっています。
・障害と呼ばれる坂がある
ばんえい競馬では2か所に障害と呼ばれる坂があり、ばん馬はその坂を重量物を引っ張りながら越えなければいけません。最初はまだ体力も残っている為、勢いよく超えていきますが、2つ目を超えることは簡単ではありません。途中で止まってしまうと、後ろに下がる可能性もある為、騎手はあえて坂の少し前で止まり、ばん馬の体力を見ながら障害に挑戦していきます。その辺の駆け引きや、ばん馬との意思の疎通も見どころの一つと言えます。
ばんえい競馬で予想する時のコツ
ではここからは本題のばんえい競馬を予想する時のコツについて解説していきたいと思います。通常の競馬とは予想の方法や注目ポイントが異なるので、予想をする前にしっかりと確認をするようにしましょう!
競走馬の年齢
中央競馬などでは3歳から4歳がピート言われており、5歳になると引退を考える競走馬も多いと思いますが、ばんえい競馬ではむしろ5歳以上になるとようやく実力が高いばん馬へと成長していきます。
その為10歳、11歳くらいのベテランのばん馬だからと言って勝てないということはありません。むしろ、そんなベテラン馬が勝つことがあるのがばんえい競馬の特徴でもあります。
若い馬でも成績を残せば上のクラスに上がることは出来ますが、待ち構えているベテラン馬に返り討ちに合うことも多くあります。若い馬はその分、積載量が軽くなるので、時にはベテラン馬を負かすことももちろんありますが、それでも高齢が強いということは覚えておくべきことだと思います。
騎手の実力
ばんえい競馬では騎手の能力がとても重要になります。上記のルールでも説明した通り、障害を2つ超える必要があり、レースをどのように進めていくのかが非常に大切なのです。その為、障害物をどのようにして乗り越えられるのか、どこで仕掛けるのか、どこでばん馬を休ませるのかなど、レースの戦略を上手に組み立てることが出来る騎手が勝ちに近づくことが出来るのだと思います。
また、上記でも説明したようにばん馬との意思の伝達の上手さもレースの結果に大きく影響を与えます。馬の扱い方にどれだけ長けているか、手綱を操作する力など騎手の能力も予想には必要になると言えます。
積載重量の変化
通常の競馬と同じように背負う重さはレースの結果に大きな影響を与える為、注目すべきポイントになります。ばんえい競馬では、クラスや年齢が上がるに連れて、引っ張る重量物の重さが増えていきます。その為、スピードを生かし、軽い重量で勝っていたばん馬が、クラスが上がり重量が重くなった途端に勝てなくなるというケースも多くあります。どれだけ、能力活かし勝ち星を挙げていたとしても、重量が増えた最初のレースは注意が必要になります。
また、ばんえい競馬ではクラスがA、B、Cと分けられており、馬の強さに大きな差が出ないようなシステムになっています。しかし、Aクラスに上がった馬がBクラスのレースに出走することも可能なので、Aクラスで大敗していたとしても、Bクラスでは勝てる可能性が十分あるのです。
前走の成績を見る時はどのクラスのレースで、何着になったのかをしっかりと確認するようにしましょう!
馬場状態
ばんえい競馬ではばん馬が走るコースが決められているので、馬場は良い場所を走ろう!とか、道中はインコースで待機して…ということはありません。
その為、ばん馬が走るコースの馬場状態が大切になります。水分が少ない時にはばん馬は脚を取られやすくなってしまい、思ったように前に進むことが出来ません。逆に水分量が多すぎる時には、止まっている時間が長くなると、ソリが地面に吸い付くこともあるので、多ければ良いという訳でもないのです。
適度な水分を含んだ状態が最も走りやすいのですが、コースの馬場状態は徹底的に管理されている訳ではなく、雨が降った時などは早く乾いた場所、水はけがよくなかった場所など、コースによって状態にバラつきがあります。
その日の馬場の状態をしっかりと見極めて、ばん馬が走りやすいコースを見極めることも予想のコツと言えるでしょう。
ばん馬の得意不得意を知ろう
ばん馬の中には積載量が重くても、それに負けないくらいのパワーを持つ馬や、2つ目の障害でも簡単に超えることが出来るくらいのスタミナを持つ馬、パワーは劣るものの、道中のスピードが速い馬など特徴が異なります。ばん馬の得意不得意は予想紙や解説者のコメントなどからも知ることが出来ます。
その為、重量が例え他の馬よりも重い場合でも、パワータイプのばん馬ならそこまで気にしなくても良い場合もあるのです。過去の成績には背負った重量も記載されているので、他の馬よりも重い重量でも勝ち星を挙げているばん馬は特に必見です。
また、スタミナタイプのばん馬の場合は、パワーがなくても休んでいる時間が短くなる為、パワータイプのばん馬にあっさりと勝つこともあります。障害を超えるタイム、障害まで到達するタイム、休んでいる時の時間などを比較して予想に生かすことで的中率も上げることが出来ると思います。
まとめ
今回の記事ではばんえい競馬の予想のコツや、注目するべきポイントについてご紹介しましたが参考になりましたでしょうか?
実はばんえい競馬は参加する人が減っていってしまっている為、存続の危機に陥っています。しかし、日本で開催されている世界でたった一つの競馬は無くなってほしくはありません。この記事で少しでも多くの人がばんえい競馬に興味を持っていただければ嬉しく思います。
障害レースも通常のレースとは違いますが、ばんえい競馬はさらに異なる点が多くなる為、予想の方法も大きく変わってきます。まずは、ルールをしっかり覚えて予想に生かしてほしいと思います。
中には「どうせばんえい競馬はオッズも低いんでしょう?」と思う人もいるかもしれませんが、2016年4月23日に開催されたレースでは、三連単で2,550,690円という高額配当も記録されています。他にも百万円を超えるような配当は少なくないため、一攫千金の夢も詰まっています。
ばん馬の迫力、通常の競馬とは違う戦略、馬と騎手の絆、高額配当。ばんえい競馬は魅力がたっぷりなので、一度予想をしてみてはいかがでしょうか?
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